anomianaの活動報告

地域での動き 小浜市② 内外海地区

内外海地区は海・山・空の景色がとても美しい地域で、リアスの半島に点在する入江に数軒から数十軒の民家があり、それぞれに奈良・平安から続く長い歴史があります。昭和の時代は漁業や観光業が盛んで、民宿を営んでいるところが多かったのですが、今はずいぶん少なくなっています。

近年は、漁業や民宿といった海に携わる人が減ってきているのに対して、処理の難しい海ごみがどんどん打ち寄せてくるようになり、どの集落も頭を悩ませています。自然物が多かった時代は寄せて燃やせば済んでいたのですが、プラスチックごみが多くなったことで燃やせば悪臭が出、野焼きが禁止になってからは通報されて罰金を課せられる事態も出てきました。

放置すれば観光地としての美観を損ね、自分たちで処分しようとすれば産業廃棄物扱いで多額の費用がかかり、燃やせば罰金。それが、この地域の人たちにとっての「海ごみ問題」です。

何とかできないか、と漁協や私たち環境団体(一般社団法人うみから)、農林水産課などが協議をし、10年近く前から徐々に形を整備して来ていました。また、この地域の産業活性化を考える協議会でも「ここから海ごみ問題を発信していくことはできないか」という声もあり、それが海ごみ問題に特化した環境団体アノミアーナ を立ち上げる背景にもなっています。

2019年の冬には、KDDI株式会社の協力もいただき、海ごみに関するワークショップを開催しました。
自分たちだけでなく、外の力も借りて海ごみを何とかしたい。そのためにはどうすれば良いか…。

2020年夏にオープンしたsea-auberge shitsumi 海のオーベルジュ志積では、企画段階から海ごみ問題の発信を1つのテーマとして掲げています。志積地区は10軒程度の集落の海岸に毎年大量の海ごみが打ち寄せる、小浜市でも最もたいへんな地域なのです。

その隣りの矢代地区も漁業・民宿の後継者不足に悩む地域。ここにも毎年大量の海ごみが打ち寄せます。
ここでは、SUPの愛好者らの協力で「矢代マリンアクティビティ推進協議会」が発足し、この春から毎月「SUPでゴミ拾い」のイベントが開かれています。
海を楽しむためにやってくる人たちが、きれいな海を守る活動もする。これまでとは違う、一歩進んだ観光スタイルができつつあります。

公民館、区長会、小学校でも海ごみ問題を地域の課題と捉え、学習活動や話し合いが行われています。
現在の法律では、海ごみの回収・処理は、海ごみを発生させた者の責任ではなく、漂着した場所が担うことになっています。人口の少ないこの地域にとっては理不尽な法律だと思いますが、当事者として、まずこの問題を正しく知ることが大切だと思いますので、アノミアーナ としてもバックアップを続けていきます。

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