敦賀市は他の5市町とは全く違う方法を取っていました。

敦賀市では、年に1回のクリーンアップ大作戦の他に、東浦地区にて事業者による海ゴミ回収と、リサイクルが行われています。

1997年のナホトカ号重油流出事故以来、敦賀市では漁協や地域住民が海岸清掃活動を盛んに行ってきたそう。

写真調査でも明らかでしたが、敦賀湾では漁港の多い西側(西浦地区)での海ごみの漂着は比較的少なく、東側(東浦地区)での漂着は非常に多い。

これまでは西浦地区と東浦地区では住民、漁協、企業等が主体となって清掃活動を行ってきましたが、過疎化・高齢化で住民だけでは難しくなり、2017年に東浦地区の区長が連名で市に陳情を行ったそうです。

それを受けて敦賀市では、2018年より海岸漂着物地域対策推進事業費を活用し、就労継続支援A型事業所に委託し、住民が処理に困る大型ゴミを中心に5月~2月の通年での回収を行っています。
敦賀市では焼却場が寿命を迎え新設の準備をしており、また埋立処分場にも余裕がないので、回収した海ごみは分別の上、軽く洗浄し、近隣市の廃棄物処理業者に持ち込んでいる。

ここではほとんどが固形燃料としてリサイクル処理され、リサイクルの難しい漁網・ロープは埋立て処分にしています。
敦賀市ではなぜこのような形が可能になったのか。

まず、住民からの陳情を受け、環境廃棄物対策課一課が対策に当たったこと。
対象地域の海岸管理者は県の三部局に分かれていたが、それぞれに海岸漂着物地域対策推進事業の申請をし、敦賀市で定期清掃を実施しました。
 また、市の廃棄物処理施設が限界を迎えていることから、リサイクルの方向性を探りました。
 たまたま、近隣市に優良な処理会社があり、以前から漁協と取引があったことから、そのままその業者に依頼することができたのです。
 通年の清掃は、市内の就労継続支援事業所に公募型の随意契約を締結し、業務を行っている、ということだそうです。

敦賀市からのアンケート回答